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マッチメーカー (ゲーム)

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マッチメーカー(英:Match Maker)とは、1990年代のおもにパソコン通信を介して行われた、ロボット対戦シミュレーション。通称「MM」。ゲーム内容はすべてテキストベースで表現されるのが特徴。また、パソコン通信を介してはいるが、ゲーム自体はオフライン上で行われるため、オンラインゲームではない。形態としてはプレイバイウェブに近い。

概要 編集

小説家の篠崎砂美が考案したフリーウェアで、対戦に使用するアーマー・ナイト(以下 AK)を作成する『ナイトメーカー』、作成されたAK同士を戦わせるための『マッチメーカー』、MM上でパイロット[1]、アナウンサー、コンピュータ、オーナーなどのメッセージを表示するための『基本メッセージ』、対戦で使用する武器を設定した『武装データ』など、複数のソフトやデータで成り立っている。単に「MM」という場合はこれら全体を指すことが多い。制作には同じく小説家である新木伸など、多数の有志が携わっていた。このほか、パイロットやAKに搭載されたコンピュータ、アナウンサーの個性を演出するための「拡張メッセージ」、ネット上で開催される大会の主催を円滑にするためのツールなども多数制作されていた。

試合結果はログとして残され、AKのデータにも勝敗による戦績や所持金などの変化、それにともなうパラメータの変動という形で反映された。これにより、パイロットの成長といったRPG的な要素もあった。試合前後に掲示板で行われた、キャラクターに扮したメッセージの書き込みなども含めると、テーブルトークRPGな一面もあったといえる。試合の結果いかんではパイロットが死亡することもあり、その場合は戦績なしの新人パイロットを新たに雇用して継続が可能であった。[2]

全盛期である1990年代前半にはNifty-ServePC-VAN東京BBSなどの主要なパソコン通信ホストから草の根ネットにいたるまで、毎週のように大会が開催され、大手では100人以上の参加者が集まっていたこともあった。篠崎の公開したワールド設定からは、『MMV』という市販版MMの企画や小説シリーズの構想もあったことがうかがえる。しかし、Windows95の登場によるPC環境の変化、インターネットの普及によるネット環境の変化に対応出来ず[3]、ホストの閉鎖と歩調を合わせるようにユーザーが減少。残ったユーザーはインターネット上でMMを主催するサイトに集まっていたが、2000年代後半にはそれらも閉鎖され、プレイヤーのコミュニティは消滅したに等しいのが現状である。主要なソフトはベクターに転載されており2011年現在でも入手可能だが、それ以外のハードに対応するものや拡張メッセージは、公開されていた草の根BBSや個人ウェブサイトが閉鎖されたことにより入手は極めて困難である。

アプリケーション 編集

大会に参加するために最低限必要なのはナイトメーカーと武装データだが、事前のシミュレーションのためにマッチメーカーと基本メッセージも利用しているユーザーが大半であった。PC-9800シリーズ用が中心だが、X68000FM-7など、当時の主要なPC用にも移植されていた。現在はWindowsシリーズ用がほぼ唯一の選択肢である。

マッチメーカー 編集

AKを対戦させるためのツールで、大会形式や試合ルールなど、さまざまな施行条件の設定がおこなえる。PC9800シリーズ用の『MM46』がスタンダードモデルであり、これをもとにした移植版や機能追加版も多数制作されている。もともとは小説を作成するためのツールがコンセプトであり、対戦の行方はログとして記録することができた。篠崎はログをもとに登場人物のセリフの改変や推敲などで読みやすくしたり、小説やショートストーリーとして発表する「修飾」を勧めていた。

試合形式 編集

MMで指定できる試合形式には以下のようなものがある。多数の参加者が集まる定期大会ではイニングマッチが多く、それ以外のルールは特別な大会で採用されるケースが多かった。以下に紹介した以外にも、頭部破壊で勝利の「ヘッドマッチ」など、使用するMM独自に設定できるルールが複数存在していた。

  • イニングマッチ - 設定された時間内に相手AKのいずれか部位を破壊するか、時間切れ時点の被ダメージ量が少ないほうが勝利となる。ちなみに双方が1回行動すると1分経過となる。
  • タイムマッチ - 指定された時間内に相手AKのいずれかの部位を破壊すれば勝ちだが、時間切れはダメージに関わらず引き分けになる点がイニングマッチと異なる。
  • バトルマッチ - 時間無制限で相手AKの部位を破壊すると勝利。
  • デスマッチ - 時間無制限で相手AKの胴体を破壊すると勝利。胴体を破壊されると脱出判定[4]が発生するため、パイロットの死亡率が高い。イニングマッチの破壊部位を胴体に限定した形式の「タイムデスマッチ」というルールもある。

ナイトメーカー 編集

AKを制作するためのツールで、制作には武装データ(後述)が必要。本体となるフレームを選んだ後、両手、両肩、両腕などの各部位に武装や各種パーツを設定していく。ただし、所持金や設定された上限を超える金額の機体は組めない。制作した機体はAKデータとして出力でき、これをMMで読み込むことで試合が行われる。AKデータは拡張子がDATではあるが、中身はテキストファイルであるため、当時のメールを使用した受け渡しが可能であった。

メッセージ 編集

メッセージには主要な登場人物の汎用的なメッセージを収録した「共通メッセージ」と、独自の個性を発揮するための「拡張メッセージ」がある。共通メッセージはMMを稼働する上で必須であり、最新のバージョンを使用することが義務付けられている。最新バージョンは4.69。

拡張メッセージはパイロット、コンピュータ、アナウンサー、オーナーの4タイプあり、AK作成時に識別用のトリガーを記入することで使用可能になる。そしてMMで設定されたフォルダに該当データがあればそれを使用し、なければ共通メッセージを使用する。プレイヤーのMM環境に拡張メッセージがあっても主催者側になければ当然試合で反映されないので、対応していない場合は事前にデータを送付しておく必要がある。複数のテキストファイルを専用の圧縮、展開ツールでひとつのファイルにしているため、ある程度の知識があれば拡張メッセージの制作は可能である。そういったこともあり、多数の拡張メッセージが制作され、当時のゲームやアニメのキャラをイメージさせるメッセージも多数存在する。中には自分のパイロット専用メッセージを自作するプレイヤーもいたが、そういった特殊なものはごく一部のホストやプレイヤー間でしか出回らないため、入手はおろか存在を把握することも困難なケースがしばしばあった。

武装データ 編集

フレーム、武器、シールド、装甲、各種センサーなどの補助パーツを収録したデータで、最新のバージョンを使用することが義務付けられている。最新バージョンは4.701。AKデータには使用した武装データも記録されるため、主催者のバージョンと一致しない場合は参加できない。当時やそれ以前のアニメやゲームを元ネタにした武装が多数存在する。

その他のツール 編集

ログやメールからのAKデータ切り出しや参加者への自動メール転送など、プレイや大会運営をサポートするためのツールが各種存在していた。

大会 編集

ホストや主催者によって詳細は異なるが、パソコン通信上で主催者が参加者を募集し、それに応じたプレイヤーがAKを搬入。それをもとに試合を行い、試合ログとAKデータを返却する。そして次回の参加募集に戻る、というサイクルで運営されていたケースが多い。

  • 告知

開催日の1~2週間前にBBS上に告知をする。告知内容はレギュレーションやAKデータ搬入の締め切りなど。大会方式はトーナメント、試合方式はイニングマッチを採用することが多かった。これは他の試合形式より試合による金銭的な損失の幅が少ない、ログの肥大化を防いでダウンロードしやすくするなどに理由による。

  • 参加表明とAKデータ搬入

参加者は掲示板上で参加表明をし、締め切りまでに主催者にAKデータを送付する。主催者はこれをチェック(外部ツールでチェッカーが存在する)し、機体に不備があれば出場停止や再搬入を求める。主催者の参加の可否はホストによってさまざま。トーナメントであれば締め切り時にトーナメント表を発表することが多い。

  • 試合実施とAKデータ返却

主催者は自分のMM環境で試合を実行。その結果のログファイルをアップロードする。ログを修飾するか否かは主催者によって異なる。参加者の多い大手ではほとんど修飾をせず、ローカルな掲示板では凝った修飾も見られた。また、参加人数が多いホストでは、ダウンロードしやすいように適当なサイズに分割することが多かった。それとは別に、掲示板上でトーナメント表と試合結果のみを掲載する場合もある。

AKデータは参加者にメールで返却するケースと、参加者全員のAKデータを圧縮ソフトでひとまとめにして参加者にダウンロードしてもらうケースがあった。大会の規模やルールによっては各回戦が終了するごとに返却し、武装を再度セッティングして再び主催者に提出するルールもある。試合結果によって戦績とそれに応じたパイロット補正値、メカニックチーム値とそれに応じたメカニックチームレベル[5]、獲得賞金とパーツの損傷による所持金の増減が行われ、次回以降の大会に反映されることになる。

単試合 編集

大会とは別に、参加者が対戦相手を募って、それに応じたパイロットと対戦する通常の試 合も行われた。開催のタイミングや期間は主催する掲示板によってさまざま。試合の運営は事前に指定していた第三者にゆだね、参加者と対戦相手は関与しないのが原則である。 大会より運営の負担が少ないため、ログの修飾が行われることも多かった。

脚注 編集

  1. 篠崎のワールド設定上では「ドーラー」と呼ばれていた。また、AKによるバトルは「ドーリング」と呼ばれていた。
  2. 主催ホストのルール次第で、復活理由をショートストーリーなどで表現した上で死亡したキャラクターの復活も可能であるケースもあった。その場合でも戦績リセットの原則は守られていた。
  3. 篠崎が小説家としての活動を本格化させ、新規の開発やサポートに手が回らなくなったことも重なる。
  4. まずは脱出装置を加味した通常の脱出の成否判定が行われ、脱出に失敗すると主催者側が設定した強制転送装置による成否判定が発生した。2度目の判定にも失敗するとパイロットは死亡する。強制転送装置の有無や発動確率は主催者のルールによってさまざまであった。
  5. 対戦相手より低い製造コストのAKで勝つと増加、高いコストのAKで負けると減少した。

外部リンク 編集

  • 篠崎屋(篠崎砂美の公式サイト。MM関連のページも存在する)
  • P-RISKY(MM末期のほぼ唯一の運営サイト。更新停止。2008年までは大会が開催されていたことが確認できる)
  • Vector(ソフトウェアダウンロードサイト。MM関連のソフトやデータも収録されている)

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