YOSAKOI(よさこい)は、高知県のよさこい祭りから端を発した、踊りを主体とする日本の祭の一形態である。1990年代に北海道札幌市のYOSAKOIソーラン祭りが成功したことにより、そのノウハウをもとに2000年代にかけて各地に広がった。
特徴[]
「よさこい系」「YOSAKOI系」の祭は、以下のようなフォーマットを踏襲している。
- 鳴り物:手に鳴子(なるこ)などを持って、鳴らしながら踊る。
- 曲:地元の伝統民謡、又はご当地ソングを5分程度にアレンジ(ジャズダンス・ディスコ・ヒップホップ風が多い)した曲に合わせて踊る。
- 衣装:おもに和風にアレンジされたデザインのチームオリジナルの衣装を着る。
- 化粧:歌舞伎・日本舞踊・バレエ・等の舞台化粧や、そのアレンジ、フェースペインティング、等、各自で工夫する。
- 演舞:各チームごとに独特の振り付けをおりまぜた集団での踊り。
この他については、各地域ごとにルールは異なっている。
装置集約型の七夕祭り等は開催する商店街の出費が多いが、YOSAKOI祭りは踊りを主体とした参加者集約型の祭りであるため、主催者側の持ち出しが少ないわりに規模拡大や集客効果が期待出来、短期間に各地に広がった。ただし、踊りに参加する各団体は、練習場代・衣装費・移動費などを自ら出費した上で参加費用を払っており、祭りの主催者の受益と参加者の出費とのバランスの悪さがしばしば問題になる。特に、グッズ販売や参加料の徴収など、主催者側の商業的な面が強い祭りに対しては批判も少なくなく、公益的な祭りを謳っていながら会計が不透明である等の批判を受けている祭りも見受けられる[1]。
その他、地域本来の伝統文化とは無縁に組織されることもあり、祭りというよりも実質的には創作ダンスのコンテストとなってしまっているものもある。また、自由にアレンジできる反面、安易に曲の引用をするために、著作権侵害の問題も発生しているテンプレート:要出典。
なお北海道のYOSAKOIソーラン祭りが多くの批判にさらされているのとは対照的に、各地域でのYOSAKOIにはそれほど険悪な雰囲気はないことが多い。
主なよさこい祭りの規模[]
都市 |
名称 | 参加団体数 |
踊り手総数 (人) |
観客数 (万人) |
開催日数 |
開始年 |
典拠 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
札幌市 | YOSAKOIソーラン祭り | 330チーム | 33,000 | 202 | 5日間 | 1992年 | [2] |
仙台市 | みちのくYOSAKOIまつり | 250チーム | 8,500 | 70 | 2日間 | 1998年 | [3] |
東京都 | スーパーよさこい | 103チーム | 100 | 2日間 | 2001年 | [4] | |
名古屋市 | にっぽんど真ん中祭り | 197チーム | 23,000 | 185 | 3日間 | 1999年 | [5] |
高知市 | よさこい祭り | 170チーム | 19,000 | 4日間 | 1954年 | [6] |
全国のよさこい祭り一覧[]
- 北海道
- 6月中旬:YOSAKOIソーラン祭り(札幌市、ソーラン節)
- 東北地方
- 4月下旬:とわだYOSAKOI夢まつり(十和田市、東北地方または参加チームの地元民謡)
- 5月上旬:AOMORI春フェスティバル(青森市)※青森ねぶた・YOSAKOI・サンバ
- 5月下旬:YOSAKOIさんさ(盛岡市、東北地方または参加チームの地元民謡)
- 6月下旬:ヤートセ秋田祭(秋田市、秋田音頭、東北地方または参加チームの地元民謡)
- 7月下旬:YOSAKOIソーランジュニア東日本大会(福島県天栄村、ソーラン節)
- 7月下旬:花笠YOSAKOIまつり(尾花沢市)
- 7月下旬:柳町ヨサコイ祭り(能代市、秋田音頭、東北地方または参加チームの地元民謡)
- 8月下旬:かがり火よさこい(秋田市、秋田音頭、東北地方または参加チームの地元民謡)
- 8月下旬:徳内祭(村山市、徳内ばやし)探検家である最上徳内が縁の友好都市、厚岸町の厚岸囃子取り入れアレンジしている。
- 9月中旬:うつくしまyosakoi祭り(福島県、会津磐梯山)
- 9月中旬:奥州Yosakoi in みずさわ(奥州市)
- 9月下旬:あきたYOSAKOIキッズ祭(横手市、秋田音頭)
- 10月上旬:みちのくYOSAKOIまつり(仙台市、東北地方または参加チームの地元民謡)
- 北関東
- 5月中旬:常陸国YOSAKOI(大子町ほか)
- 7月下旬:浦和よさこい(さいたま市南区)
- 8月上旬:桐生八木節まつり(桐生市、八木節)
- 8月上旬:彩夏祭 関八州よさこいフェスタ(朝霞市)
- 8月下旬:坂戸よさこい(坂戸市)
- 9月中旬:日光よさこい祭り(日光市)
- 10月中旬:だんべえ踊り(前橋市、前橋音頭)※前橋まつりの構成要素の1つ。
- 10月下旬:高崎雷舞フェスティバル(高崎市)※鳴子ではなく、高崎名物ダルマをモチーフにした「だるこ」を持つ。
- 10月下旬:関東YOSAKOIそーなん祭(深谷市)※埼玉北部の方言「そーなん」を「ソーラン」と掛けている。
- 南関東
- 5月下旬:湘南よさこい祭り(平塚市)
- 7月下旬~8月上旬:スーパー“ROCK”よさこい祭(台東区)
- 8月中旬:ハマこい踊り(横浜市、赤い靴)※ヨコハマカーニバルの構成要素の1つ。2009年を最後に終了(企業からの協賛金が集まらないため)?
- 8月下旬:原宿表参道元氣祭り・スーパーよさこい(渋谷区)
- 9月上旬:YOSAKOIかまがや(鎌ケ谷市)
- 9月中旬:ODAWARAえっさホイおどり(小田原市、おさるのかごや)
- 10月上旬:東京よさこいコンテスト@ふくろまつり(豊島区)
- 10月中旬:えびな”彩”festa(海老名市)
- 中部地方
- 3月中旬:浜松よさこい がんこ祭り(浜松市)
- 5月下旬:よさこいINおいでん祭(豊川市)※「おいでん祭」の構成要素の1つ
- 6月上旬:能登よさこい祭り(七尾市)
- 6月中旬:南アルプスよさこい祭り(南アルプス市)
- 7月下旬:潮風よさこい(東伊豆町稲取温泉)
- 8月上旬:YOSAKOI安曇野(安曇野市)
- 8月下旬:にっぽんど真ん中祭り(名古屋市、Sutotoco(総踊り)、又は参加チームの地元民謡)
- 9月下旬:静岡おだっくい祭り(静岡市、おだっくいSANKA)
- 10月上旬:安濃津よさこい(津市、参加チームの地元民謡)
- 11月上旬:よさこい東海道(沼津市)
- 近畿地方
- 4月初旬:京都さくらよさこい(京都市)
- 5月上旬:踊っこまつり(加古川市、高砂市、稲美町、播磨町)
- 8月下旬:長浜あざいあっぱれ祭り(長浜市、旧浅井町)
- 8月下旬:おどるんや〜紀州よさこい祭り〜(和歌山市)
- 8月下旬:バサラ祭り(奈良市)
- 中国地方
- 5月上旬:きんさいYOSAKOI(広島市、花ぐるま又は広島音頭)※ひろしまフラワーフェスティバルの構成要素の1つ
- 8月上旬:うらじゃ(岡山市)※厳密に言うとよさこい系ではないが、パレードや演舞などはよさこい形式。
- 10月上旬:よさこいぶち楽市民祭(周南市)※徳山のんた祭の構成要素の1つ
- 四国地方
- 8月上旬:よさこい祭り(高知市)
- 8月上旬:土佐山田まつり(香美市、よさこい鳴子踊り)
- 九州地方
- 8月上旬:わっしょいYOSAKOI北九州(北九州市)※わっしょい百万夏祭りの構成要素の1つ
- 10月上旬:YOSAKOIかすや祭り(粕屋町)
- 10月下旬:YOSAKOIさせぼ祭り(佐世保市)
- インドネシア
- 7月下旬:SURABAYA YOSAKOI FESTIVAL(スラバヤ)
脚注[]
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関連項目[]
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- よさこい祭り
- よさこい
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zh:Yosakoi